IAA2001(FRANKFURT MOTOR SHOW 2001)
3日目:開催前日(2001/09/10)

えっと、ですね。
まず、ぼくの担当しているコックピットモジュールのモックアップは昨日準備完了したんですよ。
破損を覚悟して、パテやファイバー、タッチアップペイントまで日本から持ってったのに、
郵船航空(株)さんの優秀なスタッフのおかげで、それは取り越し苦労で終わりましたし。

でもね、ディーゼル噴射関係の展示でアクシデントがあったんですよ。
展示品も説明も無い空白のスペースができちゃったんですよ。
展示スペースを勘違いしてたようで。
説明文はすぐに印刷会社にオーダーできますが、
製品は今から空輸しても絶対に間に合いません。

で、流動品を展示することになったんですよ。
でも、壁に固定するにはそれなりの加工が必要です。現地のラインから持ってくるだけじゃダメなんです。

そこで、一昨年のフランクフルトで出したものを再利用することに。(ぉぃ
で、ぼくはもう準備が終わってて手が開いてたので、物を取りに行くことに。

「・・・で、それはどこにあるんですか?デュッセルドルフですか?」
「いや、前回の展示パネルごと、イベント会社の倉庫にあるんだよ」

「へ!?じゃあオランダに・・・?」
「うん。パスポート忘れないでね」

かばんに入っちゃうくらいの部品数個を取りに行くだけですよ。
それを、隣の国まで、片道3時間、400kmの距離。(ウチからKAZZさん家くらいあるんじゃないかな?)

「言葉通じますか?(オランダはオランダ語。ぼくには全然読めない文字を使ってる)」
「今設営やってる人だってオランダ人だけど、ドイツ語も英語も通じるからきっと向こうでも大丈夫だよ」

ラジカセで音楽聞きながらテキパキと作業していたお兄さんたち。
どうりで背が高いわけだ。(オランダ人男性の平均身長は190cm。オランダでトイレに行って便器に座ったら、靴履いてたのに足が床に届かなかった・・・)

「でも、ぼく国際免許持ってきてませんよ」
「ボク(飯田さん)が運転やるから、部品を見つけてくれればいいよ」
「ほっ・・・それくらいならお易いご用です」

結局、ぼくと、三重県の大安製作所から展示品を出してた服部さんが同行し、
2人がかりで運転中の飯田さんの話し相手になって睡魔払いを行なうこととなった。

「じゃ、朝5時半に出発ね」
「らじゃっす!」(早起き平気なみずにー)

こうして、突然オランダへ行くことになったのだ。

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ナビで経路を確認します。
大体の位置しかわからないので
出口のインターまでをセットしました。

途中のガソリンスタンドで満タンに。
暗くてよくわからないですが
ベンツのV230D(マニュアル!)です。
職場の人には「食パン号」と呼ばれてました(笑)

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ガソリンの値段はこんな感じ。
ハイオクがリッター110円くらい。
名古屋並の値段です
あ、軽油が92円くらい。けっこう高いですね

サービスエリアは、日本ほど豪華じゃないです。
PAくらいのものがいくつもあるって感じです

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ずっと小雨が続いています。
午前6時、ちょっと明るくなってきました
アウトバーンの特徴は、
1.ガードレールしかない
2.高架も盛り土もなく、平地へ舗装している
3.ドイツ国内は全部3車線
4.周囲は映画に出てくるような草原だらけ
ってトコです。

午前7時くらいです。左の高架は建設中のICEみたいです。
架線やレールが途切れてたので、たぶんまだなんでしょう。

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午前8時、デュッセルドルフに向かう通勤渋滞です
マナーいいです。みんな1台おきに譲ってます。
追い越しのマナーもいいです。
実力が勝敗を決める弱肉強食の世界。
ベンツSがゴルフに最速車線を譲ってます。
日本みたいに車両価格(車の威嚇度)で
序列が決まるのとは大違いです

ドイツ軍の輸送トラックに遭遇〜
それだけです。でも
荷台に乗ってる人、怖くないのかなぁ?

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ケルン市街に近いつり橋です。
グレーに黄色って、ドイツっぽい色彩ですよね
(あと、グレーに朱色とかね)

これ、ドイツの牛です。
黒または白地に黒ブチです。

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「Venlo」ってトコがこれから行こうとしている街です。
ずっと先に見えている橋のようなところが
ドイツ-オランダ国境です

こっちはオランダの牛です。
茶色の牛と、白地に茶ブチの牛が・・・
↑ぼく初めて見ました。
さっきの写真と10数キロ違うだけで
家の屋根の色や造りの雰囲気が
全然違うんですよ。

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高速を降りて、目的地に向かいます。
右に見えるのが運河です。
水面が道路とほとんど変わりません。
増水してるのかと思ったら、これで普通なんだそうです

はい。オランダといえば運河、運河と言えば跳ね橋ですよね
(風車は麦やってるトコに行かないと見れない)
信号機が付いた近代的なものです

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帰り道。オランダ国内でよく見かけた農家の建物です

フランクフルト中央駅です。
設営も無事終わり、夕食はこの近くの
KOREA HOUSE で石焼ビビンバを、と思って。
でも、34DM(約1900円)はちょっと高いんじゃないかなぁ?

結局、夜9時過ぎまでかかってなんとか終わったんですよ。
でも、後片付けや掃除は終わってません。
どうするのかなぁと思ってたら、れいの設営担当のオランダ人の兄ちゃんたちが残業していくとか。
すごいねぇ。5時ピタで帰るどっかの業者とは大違いだね。
あと、文化の違いを感じたのは、夜警の人をデンソーが雇っていたこと。
展示品の盗難とか損傷とかを防ぐためなんだそうな。
日本だと主催者がビルごと「綜合警備」に任せていると思いますが、そのへんが「自分の身は自分で守る」と言う文化の違いなんですね。

あと、オランダの出入りの際、パスポートチェックなかったです。
国境チェックなんか全然無くて、アウトバーン走ってるうちに、さっきの写真の橋をくぐっておしまい。

ああ、面白かったのは携帯電話の待ちうけ画面です。オランダに入ってしばらくしたら、「ぴぃぃーーー」って言って
オランダ語の表示に変わっちゃうんですよ。EUローミング機だったんですけど、陸続きの文化って
日本じゃ想像もつかないほどいろんな所に違いがあるのを感じました。


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