ALPINA B3-3.0/1 355号車について




アルピナってどんな車?
ドイツ・ブッフローエにあるドイツ最小の自動車メーカ、それがアルピナ社です。
もともとはBMW1500用のツインキャブレターキットの販売から始まり、その資金で1968年からレース活動を開始するや否や向かうところ敵なし、1970年にはドイツ国内の全ての4輪競技でチャンピオンシップを取ってしまいました。
その後ヨーロッパ全土を席捲したものの、1977年のオイルショックを契機にレース界から突如撤退、コンプリートカーの製造販売に転向しました。その後、いち早く環境問題に取り組み、B7ターボやB6-3.5等の名車を、次々と発表、現在では、年間約700台を製造するメーカとなっています。
生産規模は小さいですが、アルピナ社の社主、ボーフェンジーペン氏によれば、「これ以上の生産規模ではクオリティを維持できない」とのことなので、アルピナは相変わらず一部の限られた人のための車、ということになりそうです。

ちなみにBMW社の社長さんはアルピナB12-5.7に乗ってるそうですから、アルピナが本家BMWにどれほど認められているかよくわかりますね。(本文は1999年作成のため、現在とは異なります)


車名表記について
アルピナの車名は下記の方法で表記されます。
・エンジンの種類を示すアルファベット(B:ベースが2500cc以上・C:2300cc以下・D:ディーゼルエンジン・Z:オープン2シータ&そのクーペ版)
・エンジン・車種を表す数字(1〜3・6〜12)&タービンの有無(ターボ&ビターボ)
・ハイホン(バッジにはつきません)のあとに排気量のリッター単位の表示
(但しターボエンジン車は3.5リッターモデルのみなので、この数字は省略されます)
・スラッシュ(/)のあとにモデル次数(ぼくはバージョンと呼ぶ)が付いて終わりです。(スラッシュ以下が省略されるものもあります)
たとえばB3-3.0/1の場合、「B」は2500ccエンジンがベースの3000ccで、B3の「3」は3シリーズボディ、「/1」はB3-3.0としては初代のモデル、を表しています。

ちなみにE36系のモデルには、B3-3.0/1のほか、B6-2.8/2、B8-4.0、B8-4.6、B3-3.2などがあります。

・なお、2001年以降のニューモデルでは、BMWのシリーズ番号と一致させたモデル命名方法に変わりました。(3シリーズがB3、5シリーズがB5、6シリーズがB6、7シリーズがB7など)

「本物」と「仕様車」
こんな特別な車ですから、本物はなかなか手に入りません。
なにせ日本には累計500台に満たない台数(1999年現在・正規物のみ)しか入ってないようですから・・・
それでも「欲しい」という人は、自分でパーツを装着して「アルピナ仕様」を作ります。
ホイールとストライプ、エアロパーツを揃えれば気分はもう本物。こだわる人の中には、内装にも本物を使ってカスタムしている人もいます。ここまでくると、本物との違いはシャシーとエンジンだけですから、もう本物同然。
私はこれらの「仕様車」を否定する気はありません。
なぜなら、仕様車の製作だって大金と労力がかかりますから。こういう人達のアルピナに入れ込む情熱は、本物に乗ってる人と同じくらいに熱いと思ってます。
ただ最近は、ノーマルBMWとの価格差が少なくなってますから、素直に本物を買っちゃったほうがいいかも。

簡単に本物を見分ける方法があります。
本物には内装にこんな↓プレートが付いています。見分けるの、簡単でしょ?
(実はコレも偽物があったりするんです。4桁のシリアルは、まず偽物かと・・・)
プレート(本物の証明)
プレートのさいご3桁の数字「355」は私の車の製造番号で、これはシャシーNo.と一致する数字です。私はライセンスプレートの番号も「355」に統一しました。

このWEBページの「GARAGE 355」の名称も、このシャシNo.から由来しています。